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技能実習生は副業やアルバイトは可能?副業したらどうなるのか解説

技能実習生の制度は、外国人に母国では習得困難な技能を日本で習得してもらうためのものです。
「技能実習1号イまたは1号ロ」といった在留資格で入国しますが、在留資格によって就労できる場合とできない場合が変わります。
技能実習生として入国した方は就労が可能ですが、副業についてはどうなのでしょうか。

技能実習生は副業やアルバイトは可能?副業したらどうなるのか解説

本業と副業

そもそも副業とはどのようなものなのでしょうか。
副業は一般的に本業以外の仕事に従事し収入を得ることです。
例えば飲食店に雇用されているシェフが、お休みの日に友人のレストランを手伝い報酬を得た場合は後者が副業といえるでしょう。

技能実習生にとっての本業とは

技能実習生の場合の本業は、技能実習生の受け入れ先となっている企業での仕事です。
「技能実習1号イ」という在留資格で入国した方は受け入れ先企業が該当します。
「技能実習1号ロ」という在留資格で入国した方は管理団体から斡旋された受け入れ先企業です。

副業となる場合

受け入れ先企業の下請け企業で「人手が足りないから手伝って欲しい」と言われたり、日本に滞在する知り合いに仕事の手伝いを頼まれたりすることもあるでしょう。
このような場合で、下請け先企業や知り合いから報酬を得た場合も副業となります。
実習実施者として登録されている企業以外から報酬を得た場合が、全て副業とみなされるのです。

在留資格「技能実習」と副業

日本に入国する外国人には就業制限があります。
どの程度制限がかかるのかは、在留資格によって変わります。
「技能実習」という在留資格の場合次のような就労制限があります。

・1日の労働時間の上限は8時間まで
・1週間の規定労働時間は40時間まで
・36協定を締結すれば残業が可能になる
・ただし残業は1カ月最大45時間、年間最大360時間以内(特別条項で最大720時間以内)
・労働条件通知書に記載された就業場所と従事すべき業務に限る

この他にもいくつか条件がありますが、今回注目すべきは一番下に記載した内容でしょう。
技能実習生は受け入れ先企業が労働条件として明示している就業場所と従事すべき業務に限り就業が可能です。
つまり、「副業」は認められてないのです。

在留資格と「資格外活動許可」

就労に制限がある在留資格の中には、「資格外活動許可」を貰うことでアルバイトが可能となるものがあります。
「留学」や「家族滞在」といった在留資格が該当します。
資格外活動許可を得ればアルバイト程度の就労であれば可能となります。

「それならば、技能実習生も資格外活動許可を得ればアルバイト程度の副業が可能になるのでは?」と考える人もいるかもしれません。
ですが「技能実習」の在留資格の場合は資格外活動許可が得られません。
つまり技能実習生は本業以外の仕事で収入を得ることはできないのです。

副業した場合の罰則

技能実習生や受け入れ先企業の中には、このような就労制限についてよくわからず、誤って副業してしまう場合があります。
また十分な収入が得られないという事情を抱えている技能実習生がいるかもしれません。
労働時間に制限があるため、余暇を持て余し副業しようと考える方もいるでしょう。
ですが、どのような場合でも副業することは認められていないため、副業が発覚すると罰則が適用されてしまいます。

強制送還

技能実習生の副業が発覚すると、技能実習の在留資格を失い母国へと強制送還になってしまいます。
また「再び日本に来たい」と希望しても、5年間は日本に入国できなくなるのです。

受け入れ企業側

受け入れ企業側にもデメリットが出てきます。
1つは技能実習生の受け入れに掛かった初期費用やこれまでの実習に掛かった時間の損失です。
労働力として技能実習生の活躍を期待していた場合は、貴重な労働力を失うことにもなります。
また場合によっては「不労就労助長罪」に問われる可能性が出てきます。

副業が禁止されている技能実習生が副業した場合、その副業については「不法就労」になります。
企業が下請け企業の仕事を「手伝ってやって」など就労を勧めた場合は、不法就労を助長したと取られる可能性があるためです。
技能実習生を受け入れるときには、副業の禁止についてしっかりと把握し、技能実習生にもよく理解してもらう必要があるでしょう。

まとめ

技能実習生の中には副業を考えている方もいるでしょう。
ですが技能実習生は副業が禁止されています。
もし副業してそれが発覚すると、強制送還など厳しい罰則が適用されてしまいます。
受け入れ先企業にとっても大きな損失となります。

余暇時間の有効活用や、収入を増やしたいといった理由でも副業することは避けましょう。
また受け入れ先企業も技能実習生が副業しないよう指導することが大切です。

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