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家族滞在ビザで就労は可能?働き方の制限や注意点は?

外国人が日本で暮らすためにはさまざまな許可が必要となりますが、今回は「家族滞在ビザ」について詳しく紹介します。
「家族滞在ビザを持っていれば就労できるのか?」についてや、働き方への制限や注意点などについてもまとめています。
外国人の雇用を考えている方には参考になる内容となっているので、ぜひご覧ください。

家族滞在ビザとは

家族滞在ビザというのは、日本に就労を目的として滞在している外国人の扶養を受ける配偶者や子供などに対して認められているビザのことです。
つまり、在留資格を得て日本で働いている外国人の扶養家族を受け入れるために用意されている在留資格となっています。

家族滞在ビザを取得した外国人には、5年、5年3ヶ月、4年、3年3ヶ月、3年、2年3ヶ月、2年、1年3ヶ月、1年、6ヶ月、3ヶ月の11種類の滞在期間が制定されています。
しかし、扶養者が日本に在留していなければ資格は無効となるため、在留期間は扶養者と同じになります。

家族滞在ビザを取得するための要件

家族滞在ビザを取得できるのは、扶養者の配偶者または子です。
配偶者は婚姻中の者に限られ、離婚した者や内縁の妻や夫は資格を得ることができません。
子に関しては、嫡出子の他にも、養子や認知された非嫡出子も資格を得ることができます。

滞在ビザを取得するためには、結婚証明書や出生証明書などが必要となります。
また、配偶者や子供と一緒に暮らすことになると、生活の負担も大きくなることから、扶養者が日本に滞在している間の生活費が十分であるかどうかも、資格を与える大事な要件となります。

さらに、被扶養者であるためには、扶養者への経済的な依存が認められなくてはいけません。
例えば、被扶養者が日本で収入を一切得ていない状態で一緒に暮らしていれば、経済的に扶養者に依存していることが明確になります。

家族滞在ビザで就労することは可能なの?

結論から言えば、家族滞在ビザの資格を持っているだけの外国人が日本国内で働くことは可能です。

ちなみに、法務省が実勢した調査「2019年6月の在留外国人統計」によると、その時点で約19万人の外国人が家族滞在ビザで日本に在籍しています。
そして、その多くが日本企業で働いているのが現実です。

人手不足の企業にとっては、外国人労働者はとても魅力的な存在です。
家族滞在ビザで日本に滞在している全ての方に就労意欲があるわけではありませんが、家族滞在ビザで日本に在留している外国人の取り込みは、企業の重要な採用戦略となっています。

ただし、働く意欲があれば自由に働いていいわけではありません。
家族滞在の資格で日本に滞在している被扶養者が日本で就労するには、「包括許可」と「個別許可」を得なくてはいけません。

以下に、「包括許可」と「個別許可」の詳しい内容を記載します。

包括許可

家族滞在の資格を得ている被扶養者は、1週間で28時間以内の範囲内で就労することができます。
ただし、その場合は個別許可における条件を満たさなくてはいけません。

個別許可

1週間で28時間以内の範囲内で就労する条件を満たさない活動の許可を申請する場合は、下記の条件を満たさなくてはいけません。

①申請人が申請に係る活動に従事することにより現に有する在留資格に係る活動の遂行が妨げられるものでないこと
②現に有する在留資格に係る活動を維持していること
③申請に係る活動が出入国管理及び難民認定法別表第一の一の表又は二の表の在留資格の下欄に掲げる活動に該当すること。
④申請に係る活動が次のいずれの活動にも当たらないこと
ア 法令(刑事・民事を問わない)に違反すると認められる活動
イ 風俗営業若しくは店舗型性風俗特殊営業が営まれている営業所において行う活動又は無店舗型性風俗特殊営業,映像送信型性風俗特殊営業,店舗型電話異性紹介営業若しくは無店舗型電話異性紹介営業に従事して行う活動
⑤収容令書の発付又は意見聴取通知書の送達若しくは通知を受けていないこと
⑥素行が不良ではないこと
⑦ 本邦の公私の機関との契約に基づく在留資格に該当する活動を行っている者については,当該機関が資格外活動を行うことについて同意していること

引用元;出入国在留管理庁「資格外活動許可について」1資格外活動許可の要件(一般原則)

「包括許可」と「個別許可」を得るためには、入国管理局への許可申請が必要となります。

家族滞在ビザで働くための制限について

基本的に、家族滞在の資格では1週間に28時間以上の労働は許されていません。
1ヶ月が4週である場合、最大で働くことができる時間は112時間となります。
それを知らずに制限を超えて働き過ぎてしまうと、資格外活動許可に違反したこととなり、「3年以下の懲役か禁錮」か「300万円の罰金」、またはその両方が科せられることになってしまいます。
したがって、家族滞在ビザの外国人を雇用する企業側としても、そのことを十分に理解したうえで雇用する必要があります。
資格外活動許可に違反していたことが判明すると、外国人に本人にもペナルティがあります。
例えば、正社員として日本企業への採用が決まっていた場合でも、職歴から違法行為が発覚して内定が取り消されてしまうケースもあるのです。

また、家族滞在ビザで得られる収入の制限はありませんが、法令違反と認められる活動以外にも、風俗営業や店舗型性風俗特殊営業、見店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業、店舗型電話異性紹介営業、無店舗型電話異性紹介営業へは従事することはできないこととなっています。

週28時間以上働きたい場合はビザの変更が必要

週28時間以上働きたいなら、ビザの変更が必要です。
外国人が就労を認められているその他のビザは、インターンシップや外務官の家事使用人などが取得できる「特定ビザ」、一定基準を満たした専門職に従事する人が取得できる「高度専門職ビザ」と「留学ビザ」があります。

留学ビザは就労を目的としたものではありませんが、長期休暇中に例外として就労が認められます。
いずれにせよ、これらのビザに変更できなければ、1週間に28時間以上働くことはできませんので、気を付けてください。

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